妄想男子

日々思うことを気ままに。

改革という名の小手先拳法

久々にそして唐突に更新致します。

 

毎度お馴染みお仕事でのお話を一席。

ある所に急に位を上げられた者がおりまして、この方実はこれまで下位の役を長年務めておられて、何だったら板につき過ぎて暇を持て余していたようなんです。

そんなタイミングで自らの上長が退任されるなんていう話になって、まさか自分にその役が回ってくるとは思っていませんから、胡座をかいていたそうな。

 

で、課長を任されるということになりまして。まぁこれが中々に大変なことなんですよね。想像するだけで身震いしてしまいますよ。だってそらそうですよね。下からは好き勝手に言われ、上からは今までやったことのない仕事を任され。大変だ。それでも時間は進んでいくんでってことで、彼は勉強を始めるんですよ。何の?って中間管理職とは何ぞやということについてですね。

 

えー。まぁ勉強したことはアウトプットしなければ意味がありませんから。そうですよね、自分の為になりませんし、部下に落とし込むことで成長してくれれば一石二鳥。

ということで彼は話始めた。やれ数字はこう見るんだの計画はこの段階から組み立ててどう見据えてどのタイミングで検証するんだの。

実は彼の良くない所が2つございましてね。一つはコミュニケーションが取れない。ということ。致命的ですね。もう一つは自分の言ったことを忘れるということ。もう最悪です。勉強して、アウトプットして、伝わってなくて、更に言ったこと忘れる訳ですから。ねぇ。それアウトプットになってませんからね。それが、まぁ、後に仇となる訳なのですが。

 

さて、課長に上がってもう幾日も過ぎたあるころに、私のところにやってきて、あの仕事はもう人集めは出来ているのかな?と聞いてきたんです。私はもちろん。と答えて。メンツは誰々でやります。と、まぁそれはそれで話は終わった訳です。

時を同じくして隣の部署というかチームで病に冒され、そろそろ床に伏せってしまうのではないかという者がおりました。この者は最近になってチームに配属されたばかりの新人リーダーなのですが、まぁ仕事が出来ないんですよ。仕方のないことなんですがね。誰も教えてくれませんから。いや、しかしですよ?教えてくれないとしたら上長である課長が教えるべきではないのかなと思うところもありまして、まぁでもチームが違いますから私が口を挟むというのも、これまたおかしな話になってしまいます。そうこうしているうちにいよいよ新人がチームを離れますということになりまして、さてその穴を誰が埋めますかという話になる訳です。

日本の何処の職場環境においても、昨今騒がれているのが人手不足でございます。我が社も例外ではございません。どの場所も人手不足でみんなギリギリ。更に言わせて貰えば働き方改革などという御触れが出されてしまったことで、早く帰れと言われます。仕事の量は変わらないどころか増える一方。会社にとってみれば売り上げは出ているし人件費は削れるしで何の文句もありません。しかしそこで働く人達の仕事量は増え、厳しくなっているわけなのです。

仕事を効率化しましょうなんて話もございまして。色々とこう手を考える訳なのですが、そうは言っても最終的に人が介在しなければならないなんていう場面が幾つも何処でも存在してくるんですね。手はどれだけあっても嬉しい。となりますから取っておきましょうと、こうなるんですね。

 

私もチームを率いて仕事をする立場にあって、毎日仕事を如何に効率的にこなせるかということを考えている一人です。

まさか。

そうそのまさかが起きてしまったんです。何が起きたか、急に課長がやってきて私のチームから一人異動させると。

え?

ちょっと整理させて貰っていいですか。とコーヒーブレイクを挟みます。挟むんですがもうコーヒーがコーヒーの味じゃないんですよね。なにこれ。もうただの泥水かなって。もう頭が真っ白ですよ。今までの計画は?聞いてきた時に誰をあてがうか伝えたよね。それなのに何故?もう私の中では怒りしかこみ上げてきません。課長は、そういえば言ってましたね。の一言だけ。

こうなったら仕方ない。ってことで彼はもう相手にされなくなります。聞けば他にも失態をしているようで、色々な人から白い目で見られていると聞きました。

 

人間一旦甘い蜜を吸ってしまうと自分にも甘くなるもんなんですかね。

私にはわかりませんが。

政府の改革の歪みは、こんな感じで小さい歪みを幾つも発生させているのかもしれません。これが大きくなるとどうなるか。結果は容易く想像出来るでしょう。

人も社会も同じ仕組みだと何処かの誰かが提言していたようですが、もしそれが本当だとしたら、アウトプット出来ず小手先で改革を進めようとする課長と同じように。政府もいつかは国民にそっぽを向かれる時が来るかもしれませんね。

 

あくまで個人的なお話でございます。

皆さまはいかがでしょうか。

 

ちなみに、彼は許される代償としてすこし大きめの借りを作ることになりましたとさ。

 

それでは今日はこの辺で。